花火横丁花火観覧回想記
− 観覧探求編 −

水上花火を探求−打揚げ方式考察編−
(Ver3.0)

T・水上花火の開花角度の違いって・・
2003年夏、静岡県の静波ビーチという場所で、花火大会を初観覧した時。その時珍しい事に、水上の
打揚方式が、投込み式と打込み式の、ニ方式を同時に行っていた。そこで目にしたものは、水上に開く
花火の開花角度の違い…今まで余り気にならなかったのですが、こうやって見ると凄く気になります。
見た感じの角度でいえば、打ち込み=120度、投げこみ160度くらい。水上花火の打揚げ方式って??
という訳で考えてみる事としました。

U・水上花火の打ち揚げ方式
冒頭の投げ込み、打ち込み式の他に、水上花火の打揚げ方式は何種類くらいあるのでしょう?
方式 概要
@投げ込み式 モ−タ−ボ-トを走らせ、船上から水上に投げ込む。
A打ち込み式 浜辺、堤防、台船などに設置した筒から、水上に向け打ち揚げる。
B水上設置式 水上に設置した、杭、櫓、筏などの上に花火玉を設置し点火
C浮箱設置式 水上に浮箱を浮かせ、花火玉を設置し点火。
D台船設置式 台船上に花火玉を設置し点火。
E吊り下げ式 枠を組み、花火玉を吊り下げ点火。

V・方式による見え方と考察
投げ込み 打ち込み 設置系
高速で走るボ−トより投下 筒より水上へ打ち揚げ 杭の上に設置(防水カバ−付き)
投げ込み用ボ−ト疾走中(左) 打ち込み用の筒 杭に設置される玉(上部白い部位)
開いた状態開いた状態開いた状態
方式による違い…写真のとおり、花火の開発角度は、設置>投げ込み>打込みとなる様ですが、
その違いはどこにあるのでしょう?ここでは「通常玉+防水延時線」の花火を使う事として、あくまで
私の推測ですが考えてみました。*防水延時=防水加工した長めの導火線(燃焼時間が長い)

水上設置系
設置されている玉は、水に入っている訳でなく、設置面以外は何ら普通の打揚花火と変らない状態。
接地部は設置圧が掛かっている為、この部位を除き開花する。つまり・・ほぼ360度となる訳ですが、
実際は180度=半円です。花火の星には酸化剤が入っているので、一度着火すれば水中でも
燃える筈なのですが、水中部分は見えないので、可視領域(気中)部は半円となるのでは?
その他設置系
台船や箱に置かれたりしている物は、設置面より下は地面や台で規制されるので、設置面に対して
半円に開花するでしょう。*設置面方向の星は破壊か不点火、または設置面方向へ飛翔?
投下系
投げ込みと打込み方式は、玉が水中にあるという点は同じです。しかし投げ込みは半円に近く開花
する事がありますが、打込みはほぼ吹き上げる様に開きます。花火は開花時に内側から爆発し、
球体内部に均等に圧力が掛かり球状に開きます。水中の外殻には水圧、気中では大気圧が掛って
いて、弱い気中部位に集中して出口を求めるとすると・・どのくらい玉が沈むかがポイントでしょうか。
水に深く潜った方が開発に不利という事で、投げ込みはボ−トなどから点火して、水上に落とし込む
のに対し、打込みは上空に一度揚がって放物線を描いて落下します。同じ玉なら浮力も同じなので、
これが差になるかというと微妙ですが・・・
吊り下げ系
見た事も無いので分りません。吊られたまま開発したら、低空で球状(水中部分は切れる)はず?

W・花火業者さんに聞いてみよう
以上の考察を元に、ご迷惑を承知の上、今回の始めの疑問点、打ち込み式と投げ込み式の、開発角度
の違いについて、地元の花火師さんにお聞きしました。
以下要約して記載します
水上用の玉は、導火線を通常より長くして製造しております。打ち込み式では完全な半円にはでませ
が、
投げ込み式ではある程度半円にだす事はできます。
・各社投げ込み式は工夫していると思いますよ。店によって、見る限り開き方が多少違うと思います。
X・そこで再考察
確かに全て同じ玉という事では、説明がつかない問題もある。花火玉自体『紙』であるから、ある程度浮
くかもしれないし、逆に浮力が自重に勝てず沈んでしまうかもしれない。沈み傾向であれば、普通の玉で
は成り立たないから、浮力はある程度あると思われる。本職のお話しを踏まえ、もう一つ考えてみた。
打ち込みは、発射薬で通常の打揚と同じように、打出される。玉の外側には、この時の圧力も温度も
かかる。玉の中に細工はできても、大きくは通常玉とは変わらないはず。
投げ込みは人の手で作業されるので、開発するまで玉に大きな変化や外力は掛らない。何ならやさしく
海上に落とし込む事も可能であろう。玉も浮く構造に仕立てる事が可能なはずである。より水面から顔を
出した方が、水圧の影響を受けないのだから、そういう方向での『何か』だと思われる。
細工を考える 結果を考える
@半球は浮力の稼げる物が詰まっている 水上で浮力がある方が上を向いてしまう=意味なしNG。
A浮力の稼げる物体で全集包まれている ゴミ問題でNG?発射は耐熱、耐圧強度次第で不可能か。
B玉にリング状の物が付いている 紙等でも作れ使えそう・・発射は出来ないでしょうね。。
結論
打ちこみ式は細工し辛く、投げ込み式は細工し易い、この辺りにも開発角度の違いへのヒントがあるの
でしょう。素人には分からない業界の壁・・・さて実際の玉は一体どうなんでしょうか?

Y・余談・・見る場所で変わる花火?
水上花火は半円=半球に開く花火・・真上から見たら、水面に対し円(球)に見えるのでしょうか?
こんな事考える方も希少だと思いますが、構造としたらそうなっているので〜ぜひ見たいですね。
下から吹き上げるように開発し水面で開く感じ・・ほぼ玉の真上にで見ないと、角度が付くので現実的
には、ヘリでの観覧しかなさそうですが、河口湖湖上の舞で揚がる、水上扇菊を河口湖大橋から見下
ろしたら、楕円開花ぐらいには見えるかな?いやカチカチ山から見ないとダメか・・(謎)。
という事で『実写』はできないので、半球(玉殻)を使って実際に検討してみました
水平相当(見かけ角0度) 1/4相当(見かけ角22.5度) 中間相当(見かけ角45度) 真上相当(見かけ角90度)
半球の片側=球の1/4は断面が扇形(180度の半)で、写真でいう『上側』はすべて『弧』を描きます。その
『上側基準の半円(180度)』に『視点が上がり見えた部分』が足されて見える・・という感じで推移します。
向こう側(上)の形は変わらず、手前側(下)の見えた部分の面積で、見える形が決まるようです。
実際は花火と観覧者の距離(Xm)の影響がありますが、上段の写真解説を図で表すと、こんな感じで
しょうか。右図の薄青部が手前側の『見える形』を決める部分で、真上(90度)から見た場合上側の
青部分180度+下側の薄青部分180度(向きは鏡像)=360度の円(半球)になる・・という事であります。

付録・静岡県の水上花火(自爆系含む)
静岡県の水上花火調査 *カッコ内は方式と最大玉 *調査カバ−率85%
伊豆方面
○伊東安針祭・海の花火大会(投:4号) ○下田黒船祭り花火大会(打:4号)
○下田白浜海開き花火大会(打:4号) ○弓ヶ浜花火大会(打:4号) ○今井浜花火大会(打:4号)
○松崎海岸花火大会(打:4号?)
東部方面
○サンセットペ−ジェント(打:4号) ○戸田港まつり(打:4号)
中部方面
○静波ビ−チ海開き花火大会(投:6号・打:4号) ○吉田港海上花火大会(打: 3号)*08に水上中止
○やいづ海上花火大会(堤防自爆:3号?)
西部方面
○相良みなとまつり(打:4号) ○三ヶ日町花火大会(杭:10号) ○湖西湖上花火大会(筏:4号)
○中部まつり(地上自爆:4号?) ○中ノ町花火大会(地上自爆:10号?)

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