花火横丁花火観覧回想記
− 観覧探求編 −

水上花火を探求−投込み式考察編−

基本編
投込み式とは・・
水上花火(打揚げ方式考察編)でも記載しましたが、モーターボートを
高速で走らせながら花火玉に直接点火し、水上に投下する方法です。
言い換えると、点火して延時線が燃え尽きて、花火が開く前までに
花火の開花範囲から『逃げる』という、だいぶズリルたっぷりな・・・
大変なお仕事なのです。

←『花火玉』に点火、水上へ投下する瞬間
花火の構造
普通の花火玉と同じ構造なのですが、その親導(導火線)を長く延長し
(これを延時と呼ぶ)、火が消えないように防水加工を施してあります。
基本的に玉本体へ直接的な防水加工や、浮力の追加等はしていない
事が殆どの様です。延時線は玉の大きさにより開花径が違うので、
大きさや用途により、燃える時間を変えています。

←爆弾みたいな『花火玉』・・長い線が『防水延時導火線』


考察編
開花角度の違い
水上といっても玉が水面に完全に浮いている状態では無いので、水の抵抗を受けて、180度の半円開花
とはいきません。概ね120度くらいの開花となり、玉の状態や水面の状態などの状況によっては、開花
角度が広くなったり、逆に90度くらいに吹き上げてしまう事もあります。
写真は『同一大会、同一業者さ製の3号玉』、投げ込み式水上花火の写真になります
左は180度、右は120度開花になりました。同条件でも、この様にバラツキが発生します。
開花角度を考える
実際の現象とは異なる部分もありますが、下記仮定の元簡単に考えてみましょう
仮定1:玉から星が飛出す場所は一定
仮定2:玉は開花時に浮き上がらない
地上の場合(自爆花火)
地面に接地している場所)は、接地圧力で出ない。基本的
に他の場所からは出るが、地面に当る場所では、高速で
地面に当り破壊や消化(以上不発光)、バウンドして減速し
ながら外側に向かう(発光・写真A参照)。以上の事項によ
り、ほぼ半円形に見える(水上設置式の場合もほぼ同様
水上の場合
水中に沈んでいる部分にツボがあります。花火玉は『球』
ですので、玉の内側には均等に圧力が掛りますが、外側
は水上(大気圧)と水中(水圧)で、外圧が違うので、圧力
が小さい水上側(赤色)が最弱部位となり、ここに応力が
集中し、噴上げるように開花します。上記理由により、玉
の沈み具合によって開花角度が左右されやすく、開き方
にバラツキが発生すると思われます。

バラツク『理由』を考察
水面に投げ込む・といっても、50cm程度の高さから『落とし込む』のであって、しかも着水直後に『開花』
する事も無い。よって要因的には『浮力』が最大の理由と考えられるのですが・・・
水の密度を1とした時、玉との密度差が『浮く量』と仮定で
きます。密度=重さ÷体積(3/4πr3ですから・・・

3寸玉 直径9cm重量250g(代表値)
     250/(4×3.14×4.5^3/3)≒0.65 約65%が沈降
4寸玉 直径12cm重量500g(代表値)
     500/(4×3.14×6.0^3/3)≒0.55
 約65%が沈降
水面に顔を出す比率は、直径と重量の比率に左右されるようです。水上玉は『筒』に入れる事も無い
ので、玉自体に浮力を得る細工もできそうで、実際そんな玉も有るという話を聞いた事があります。
海面の状態(波)や、紙の給水性(といっても10秒程度では無視できそう)の影響もあるでしょう。
ここでは標準的なサイズの玉として考えておりますが、10%の違いはどう影響するのでしょうか・・

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